生命の死にがたさ

なぜ神様は電気をパチンと消すみたいに、簡単に死ねるように作ってくれなかったのか、
いろいろ苦しい思いをしないと死ねないというのは残酷だよ、というのは老父のボヤき。

子供を産む苦しみはイブの罪のせいで全ての女に科せられた神の罰?だったが、
人間が苦しまずにラクに死ねないのは何の呪いだろう?やはり原罪に関係してる?
そうでなくても人生、色々大変なのだから、死ぬときくらいラクに死ねるように設計してくだすったら良かったのに。

苦しみが人間を鍛え、強くするということは確かにあるけど、
全ての苦しみに何か意味や意義を見出そうとするのも難しい。
特にもう回復の見込みがなく死を待つだけの病人の苦しみとか。
キモ可愛いと愛でてていたヤモリを家のネコが惨殺してしまった哀しみとか。

人生には、味わわずに済むに越したことはない苦しみ、痛み、悲しみってあるのではないか。(しかしそう考えることは、どんな不幸が身に降りかかっても「全て神の思し召し」と考える信仰の立場とは相容れないと思う。)